猫にドッグフードを食べさせても大丈夫?答えは「NO」

ペットフード
猫と犬を飼っている男性

一緒に飼っている犬のフードを猫に食べさせているけど大丈夫?
猫にドッグフードを与え続けたら病気になる?
そもそもキャットフードとドッグフードの中身って違うの?

「キャットフード」「ドッグフード」が違うことは分かっていても、どこがどう違うのか細かいことまでは分かりづらいですよね。

私も猫を飼う前はキャットフードとドッグフードの違いなんて考えたこともありませんでした。

現在はペットフード販売士の資格を得て、猫にドッグフードを食べさせてはダメな理由が分かります。

最近では猫と犬を一緒に飼われている方も多いですよね。

猫が犬のフードを食べてしまったり、その逆もあったりで「大丈夫かな?」と心配になったりすることもあるのでは。

本記事では、猫にドッグフードを食べさせてはダメな3つの理由を紹介しています。

この機会にキャットフードとドッグフードの違いを見てみてはいかがでしょうか。

目次

猫にドッグフードを食べさせてはダメな3つの理由

砂浜に書かれたNO

①猫にはタウリンが必須だから

猫にはアミノ酸の一種のタウリンが必須栄養素です。

草食動物である牛や羊などは、植物にわずかに含まれるたんぱく質を分解した時にアミノ酸から作られるタウリンも合成されていると考えられています。

ですが完全な肉食動物である猫にはそのような体の機能はありません。

そのため、肉類や魚に多く含まれるタウリンを摂取する必要があります。

犬の必須アミノ酸は

  • アルギニン
  • ヒスチジン
  • イソロイシン
  • ロイシン
  • リジン
  • メチオニン
  • フェニルアラニン
  • スレオニン
  • トリプトファン
  • バリン

の10種類です。

猫は上記に加えタウリンも必須であるため、11種類のアミノ酸が必要になります。

猫はタウリンの他にも脂肪酸の一種であるリノール酸、アラキドン酸が必須栄養素になっています。

反対に、犬はタウリンは必須ではありません。

アラキドン酸も必須栄養素となるのは子犬用フードだけです。

②猫は犬よりタンパク質が必要だから

猫は犬より多くのタンパク質が必要です。

なぜなら、猫は完全な肉食動物だからです。

AAFCOでは成猫1日当たり乾物ベースで26%以上のタンパク質が必要と推奨されています。

いっぽう成犬ではタンパク質必要量は18%であり、成猫の3分の2程度のタンパク質を取れば十分です。

③キャットフードにはプロピレングリコールを使用してはいけないから

キャットフードにはプロピレングリコールを使用してはいけません。

ペットフード安全法では、キャットフードの製造にはプロピレングリコールを使用してはいけないという規制があります。参照:ペットフード安全法/環境省

猫がプロピレングリコールを摂取すると、赤血球を破壊したりハインツ小体が増加し貧血などに陥る危険があります。

そのため、プロピレングリコールが含まれているドッグフードは食べると危険なのです。

プロピレングリコールは水分を保持し食感を保つために使用される添加物で、半生タイプのドッグフードに使用されています。

猫にドッグフードを与え続けたらどうなる?

猫と犬

タンパク質が足りなくなる心配と、タウリン欠乏症になる可能性があります。

犬はタウリンが必須栄養素ではないことと、成猫の3分の2程度のタンパク質摂取で十分なことから、猫がドッグフードを食べ続けているとタウリンとタンパク質が不足してしまいます。

タンパク質が不足すると

  • 成長不良
  • 貧血
  • 被毛のパサつき
  • 筋肉の衰え

などが起こり、死にいたる場合があるのでタンパク質量には十分に気を配る必要があります。

また、タウリンが不足すると赤血球に異常が生じ貧血になる危険があります。

猫に限らないのですが、タウリン不足が長く続くと白内障の原因のひとつになることを示唆する研究報告もあります。

あと、雌猫にタウリンが不足すると、繁殖、胎児の発育障害が生じる心配があり、タウリン不足の母猫から生まれた子猫は小脳性発育不全や後肢発達異常などにより生存率が低い傾向がみられます。

今まで猫にドッグフードを食べさせていたけど大丈夫?

栄養不足が心配されるので、動物病院を受診し医師の指示を仰ぐことをおすすめします。

犬にキャットフードを食べさせるのはダメ?

犬にキャットフードを食べさせるのもダメです。

そもそも猫は完全な肉食、犬は雑食性の肉食であり必要とする栄養や量が違います。

ドッグフードは一般的に炭水化物が30~60%含まれています。

炭水化物が少ないキャットフードを常食していると無気力や保育能力低下、胎児異常などの問題が生じることがあります。

キャットフードには犬に必要な栄養成分は含まれているため時々食べる程度なら問題ないですが、犬にはドッグフードを食べさせるようにしましょう。

まとめ

猫と犬

今回は猫にドッグフードを食べさせてはダメな3つの理由

  1. 猫にはタウリンが必須だから
  2. 猫は犬よりタンパク質が必要だから
  3. キャットフードにはプロピレングリコールを使用してはいけないから

を紹介しました。

猫がドッグフードをたまに食べるぐらいなら問題はありませんが、毎日のご飯は猫にはキャットフードを犬にはドッグフードを食べさせてあげるのが安心ですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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